昨日も35度、体温に近づいた暑さ。山の冷気を求めてカーナビに「入笠」と入力して発車。カーナビなど使ったこともないし必要も感じなかったが、今度の車には付いてきた。使い方が良く分からない。練習だ。
<伊那インターから高速を走り、諏訪南インターで降りる>と出た。冗談を、入笠山は伊那・高遠の奥だ。裏側が茅野市であるがわざわざ回って登るのか! カーナビもパソコンと同じ、設定によって操作ががらりと変わる。高速優先になっていたのだ。無視してそのまま逆方向へ、ナビが大騒ぎをし出したが、あきらめたのか、<新しいルートに変更します>と収まってくれた。後は美人と2人でドライブ(と言っても声だけで残念、カーナビも人間の美人をつけて欲しい!)。頂上手前で下車、後は山登り、急勾配だ、歩いて30分。
○途中可憐な花が沢山咲いているがほとんど名前を知らない。
ナデシコ
フウロ
アザミ
○これから少し長い話しになる
子供の頃は、山で育ったがさすが歳には勝てない。何度も深呼吸して登る。頂上付近にお年寄りが休んでいた。声をかけたら87歳だという。100万円もするカメラを2台も担いでいた。光学カメラとデジタルカメラの両方だ。元新聞社のカメラマンだと言うから本格的だ。夕日の沈むアルプスを撮りに来たのだという。山や花の撮影方法を教えてくれるが、こちらのカメラでは機能がない。今度は戦争の話し、命からがら逃げ延びて帰国できた、その時仲間はほとんど死んでしまった、冥土のみやげに写真を持っていくんだという・・・ 私の兄と同じくらいの歳、昔話で泣いたり笑ったり〜
まだ四時少し過ぎ、1時間も話し込まれたが、夕日までお付き合いが出来ないので別れをつげ、別な観光コースを降りたのが一生の不覚、確か麓の看板では同じ場所に降りれるように見えた、しかし行けども行けども道は延々と続く。誰もいない。もう1度引き返して登り直せば、彼の老人がまだ頂上にいるはずだと立ち止まって思案していたら、車が上ってきた。<すみません、私の行くところは何処ですか?>、<きっとあそこかな?送りましょう、お乗り下さい>親切な中年のご夫婦、こちらも車にはカメラが一杯、山に登ればその感動をカメラに納めたい気持ちは皆同じなんだ。車は引き返して下さった。あった!我が愛車が〜 何もお礼できない心残り、分かっていたつもりだが山はなめてはいけない!
若いときは仕事に追われ何も出来ず、少し後悔もしながら〜
360度のパノラマ
牛の牧場