我が故郷のお隣の集落は「妻篭宿」であるが、
11月のこの時期、木曽路を歩く花嫁行列が行われる。
子供の頃、村の結婚式には似たような風習があった。
花嫁の歩く街道にはバリケードを作り通せんぼうをするのである。
腕白小僧達が、ここでスクラムを組んで行列を立ち往生させる。
目的は道沿いに集まった村人達に、
花嫁姿を披露して祝福して貰うための行事である。
頃合いを見て先導の仲人が用意してあったあめ玉を遠くへ投げると、
腕白小僧どもが、これを我先にと拾いに散っていく。
このすきに、行列がバリケードを除けて通過していくのである。
僕も花嫁などどうでも良く、
そのあめ玉欲しさに村の結婚式が嬉しかった(^O^)
時代が変わり、
今街道筋には腕白小僧の代わりにカメラマンで身動きがとれない。